用語集
ワークパッケージ
Work Package、作業パッケージ、WP
ワークパッケージ とは、WBS の中で、それ以上分解しない最小の単位です。成果、責任者 1 人、期日、予算を持つ、範囲の明確な作業のまとまりを表します。プロジェクトの見積もり、計画、管理は、ワークパッケージの単位で行います。
ワークパッケージは、プロジェクト の構造とスケジュール作成を結び付けます。WBS はプロジェクトを上から下へ、フェーズやサブプロジェクトに、さらにその下のワークパッケージに分解します。そのうえで、パッケージごとに アクティビティ、所要期間、依存関係を決めます。WBS、作業順序、スケジュールの関係は、記事 WBS、作業順序、スケジュールの違いとは で解説しています。
ワークパッケージ記述書には何を書きますか?
- WBS コードと名称: 一意の番号(例:2.3)と、「テスト環境を構築する」のように目的語と動詞で表した名称。
- 成果: どの 成果物 を生み出すか。
- 範囲と除外事項: 何が含まれ、何が明確に含まれないか。
- 責任者: パッケージを納める人を 1 人だけ。
- 工数と期間: 人日で見積もった作業量と、そこから導かれる期間。
- 日程: 予定開始日と予定終了日。
- コスト: 人件費、材料費、外注費。
- 前提条件とインターフェース: ほかのパッケージのどの成果が必要か、成果を誰が受け取るか。
- 検収基準: 関係者全員が完了をどう判断するか。
例:ワークパッケージ「テスト環境を構築する」
新しいチケット管理システム導入の例です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| WBS コード | 2.3 |
| 名称 | テスト環境を構築する |
| 成果 | 匿名化した顧客データを入れた、動作するテスト環境 |
| 対象外 | 本番環境、利用者向けトレーニング |
| 責任者 | IT チームのシステム管理者 |
| 工数 | 6 人日 |
| 期間 | 2 週間 |
| コスト | 4,800 EUR(6 人日 × 800 EUR) |
| 前提条件 | 2.1 ライセンス購入済み、2.2 サーバー準備済み |
| 検収 | 業務部門が 10 件のテストケースの合格を報告する |
ワークパッケージの大きさはどれくらいが適切ですか?
経験則としてよく使われるのが 8/80 ルールです。1 つのワークパッケージは最低 8 時間、最大 80 時間の作業とします。規格で定められたルールではないため、プロジェクトの規模や報告の頻度に合わせて調整してください。判断には次の 3 つの問いが役立ちます。
- 大きな不確実性なしに工数を見積もれるか。
- 1 人で責任を負えるか。
- 2 回の進捗会議の間など、1 回の報告期間内に完了できるか。
大きすぎるパッケージは、終了間際まで遅れを隠します。小さすぎるパッケージは、計画と報告の手間を膨らませます。
ワークパッケージ、アクティビティ、マイルストーンの違いは何ですか?
- ワークパッケージ: WBS の要素です。何を生み出し、誰が責任を持つかを定めます。
- アクティビティ: 所要期間と依存関係を持つ、スケジュールの要素です。1 つのワークパッケージは 1 つ以上のアクティビティから成ります。
- マイルストーン: 期間を持たない時点です。1 つ以上のパッケージの完了を示すことがよくあります。
Merlin Project でワークパッケージを作るには
Merlin Project では、ワークパッケージを作業分割のグループとして表します(表示 › 作業分割 › エントリー)。パッケージをアクティビティとして作成し、その下に 挿入 › 子(Alt+Cmd+G)で個々のアクティビティを追加します。これでアクティビティがアクティビティグループになり、Merlin Project は含まれるアクティビティからグループの所要期間と期間を計算します。分割しない小さなパッケージなら、アクティビティ 1 つで十分です。
各行には、作業分割での位置に応じて WBS コードが自動で付きます。たとえば第 2 フェーズの 3 番目のパッケージなら 2.3 です。プレフィックス、数字や文字、区切り文字などの形式は、プロジェクト設定 の コード タブにある WBSコード タブで設定します。プロジェクト表示 組織図 は、WBS を各カードにタイトルと WBS コードを載せたツリーとして表示します。WBS コードを使えるのは Merlin Project だけで、Merlin Project Express にはありません。